近年の研究業績


12.An Easy Snowpack Depth Evaluation Using Smartphone, Bluetooth Device, and Augmented Reality Marker of Open Computer Vision Package. MDPI Sustainability 2023, Vol. 15, Issue 11, 8887, pp. 1-11.
Minoru Ishiguro, Yotsumi Yoshii, Toshimasa Chaki, Keigo Kasaya, https://doi.org/10.3390/su15118887
 日本国内の広域ネットワークを利用した遠隔地の積雪評価・遠隔操作ロボットにBluetooth制御機能およびAndroid遠隔操作機能を追加した。これにより、従来音声を用いた遠隔制御に必要な音源の設定が省略され、より簡易に遠隔ロボットを操作できるようになった。ArUcoマーカーを用いた積雪測定では、自動プログラムで1㎝精度、手動操作で1㎜精度の積雪を評価することができたことを示した。さらに、ロボット支柱を回転させることで色々な方向の景色を見ることが可能になったことを示した。
11.M. Ishiguro, T. Futayama, Y. Yoshii, and T. Chaki: Simple Remote Place Snowpack Depth Evaluation Procedure using Open-Source Software, Journal of the Institute of Industrial Applications Engineers, Vol. 10, No. 4, pp. 77-83, (2022). [査読有]
 遠隔地の積雪評価を目的として、音声AIマイコンを用いて遠隔地のロボットを制御した。Skype自動応答機能を用いて、研究室のPCと遠隔地のスマホを通信状態にし、音声AIマイコンを用いて、予め登録しておいて音声を識別させ、ロボットを目的動作に遠隔操作した。エレベータ式およびネジ式の上下動作について調査を行い。ネジ式の上下機構は画像計測に十分な振動抑制が行えていることを確認した。積雪測定ではScikit-learnを用いた数字認識を試みたが、得られた画像の解像度が低く実現が難しいことが分かった。そこで、汎用拡張現実マーカーのArUcoマーカーを用いることで、2㎝精度の積雪評価が行えることを確認した。提案した遠隔地積雪評価方法は、数千キロ先の遠隔地の積雪を2㎝精度で評価が無人で可能である。
 
10.Impulsive repeated snow compaction for snow removal assist
Minoru Ishiguro, Yotsumi Yoshii, Toshimasa Chaki.
Int. Sym Adva. Tech. Edu. (ISATE), S2R5-P2,  pp.1-6 2022年9月 [査読有り] 
  繰り返し雪圧密成形において250㎜/minの高速試験を実施した。既報論文までは90%の割合で圧密体底面近くのみ、側面背圧が発生していたのに比べ、250㎜/minの高速雪圧密試験では、逐次圧密試験における1回目の圧密成形において圧密体全領域で側面背圧が発生することを報告し、雪圧密成形では側面背圧の発生状況を定量評価するためには、必ず側圧センサーを用いて、使用条件における側面発せ状況を確認する必要性を示した。
 静止土圧係数K0の評価では、一般的に用いられる偏差応力によるK0係数評価では、体積変動が大きく規定の範囲の係数を見出すことができなかった。しかし、偏差応力ではなく測定値そのものを用いれば、大きな体積収縮を含む雪の圧密成形でもK0係数を評価できたことを示した。
 続いて既報論文のデータのK0係数を評価したところK0=4.39と大きな値を示すことが分かった。いずれにせよ、試験片の形状の影響が大きい為、実際の適応では、多点センサーによる応力測定は安全な利用に必須であることを示した。
 
9.Increase of Snow Compaction Density by Repeated Artificial Snow Consolidation Formation
Minoru ISHIGURO, Kazuki Dan, Kyosuke Nakasora, Yuta Morino, Yotsumi Yoshii, Toshimasa Chaki
Journal of the Institute of Industrial Applications Engineers   8(3) 104-111   2020年7月  [査読有り] 
 繰り返し圧密成形によって0.5MPa程度の成形圧力でも、5回の繰り返し圧密成形で、0.839g・㎝^-3の密度の高緻密除雪成形体が得られることを示した。圧密繰り返し回数の増加と伴に実際の軸方向に加わる成形圧力が高くなっていることを示した。設定圧力は一定でも、装置の慣性による衝撃力を材料が受けており、5回の成形圧密で軸方向成形圧力が120%程度まで上昇することが分かった。
 
8.Snow Consolidation Properties by using Mechanical Press Machine
Minoru Ishiguro, Kazuki Dan,Shin-ishiro Kaneko, Yotsumi Yoshii, Tomoki Tajiri and Yoshinori Sakamoto
Journal of the Institute of Industrial Applications Engineers   7(3) 83-90   2019年7月   [査読有り] 
 油圧間欠動作のプレスと機械式連続動作のプレスで除雪の圧密実験を行ったところ、圧密特性に違いが生じる事が分かった。これは、油圧式および機械式のプレスによる違いというよりは、間欠動作か連続動作の違いが大きい様である。間欠動作の除雪圧密成形では、金型寸法比率の圧密特性におよぼす影響が大きい。一方、連続動作の場合は、金型寸法比率の影響が圧密特性におよぼす影響が出にくいことが分かってきた。論文にも記載しているが、運動量保存の法則から準静的・間欠動作の圧密成形より、軸方向成形力の数倍の衝撃力の発生するような動的な圧密成形の方が小さな軸方向成形力で大きな圧密体密度を得ることができている。
 
7.Human-Intensive Snow Disposal and Elderly Residents of Toyama Prefecture
ISHIGURO Minoru, Tomoki Tajiri, Shin-ichiro Kaneko, Yotsumi Yoshii, Hiro-aki Okegawa, Toshimasa Chaki
International Journal of Transportation Engineering and Traffic System   5(1) 25-41   2019年5月   [査読有り]
 高齢者の除雪問題に関する研究報告は、豪雪大国日本であったも数が限られている。そのような状況の中で、新聞報道を引用して、降雪雪時の高齢者自宅遭難が増加していることを報告した。続いて、富山の2017年12月と2018年1月の北陸豪雪時の野外調査の結果を示し、交通渋滞が発生し、市民生活が停止したことを示した。続いて、富山県などの地方都市は30年の中に限界都市化し、80代以上の高齢者が急増し、現在実施されている除雪が困難になる状況を報告した。元気な高齢者を除く多くの高齢者は除雪が困難であり、降雪時に自宅に何日間も遭難する事を示した。現在は市職員による救助が行われているが、高齢者の急激な増加が起これば、除雪計画が破綻する可能性があることを示した。その解決方法として、除雪と排雪を1人の作業者が完結でき、他の高齢者宅の除雪も支援できるシステムを提案している事を示した。海外からの労働者が増え新しい共通価値観の社会が形成されることを示し、その対応として多国籍住民が利用できるシステムの構築が重要であることを示した。合わせてセルオートマトンプログラムによって、プラウ除雪における角地の雪溜まりをシミュレーションし、通常の降雪高さの4倍に達する事を示し、公的除雪が高齢者にとっては2次災害となる事を指摘した。野外調査では、投雪面積の違いから、実際には7倍程度の除雪高さになっている事を示した。また、これらの除雪は交通障害となっている事を示した。シミュレーションと実測結果は良い相関関係を持っていた。
 
6.Evaluation of Back Pressure on Lateral Wall of Square Cross Section Snow Compression Pressure Vessel
Minoru Ishiguro, Hiroki Hayashi, Yotyumi Yoshii, Tomoki Tajiri, Shin-ichiro Kaneko and Hiro-aki Okegawa
Journal of the Japanese Society for Experimental Mechanics   18(2) 130-140   2018年7月   [査読有り]
 既報研究において金型側面に発生する背圧について検討を行ったが、研究を進めるにあたり、可視化金型が局所的に破損することが何度か観察された。その結果から、側面に発生する背圧が局所的に発生しているものと推測し、その不明な背圧の測定を12点圧力センサーを用いて計測した。実験では除雪圧密成形金型の側面に12点圧力センサーを取り付け圧密成形時の側面背圧を測定した。その結果、圧力容器の底面近傍のみに側面背圧が発生していることが分かった。本研究室の報告(Journal of the Institute of Industrial Applications Engineers   5(3) 141-149   2017年7月 )や他の除雪圧密やセラミックス圧密の多くの研究者が仮定した、「側面背圧は均等に発生し、均一に負荷している。」と、いう仮定が成り立た無い、新しい事実を世界ではじめて突き止めた。既存研究の仮定が覆ったことによって、除雪圧密成形の測定研究をやり直す必要が出てきた。今までの想定以上に複雑な圧密変形挙動が起きていることが分かってきた。
 
5.Snow Compression Property Assessment Using Several Cross-Section Compression Pressure Vessels
Minoru Ishiguro
International Journal of Mechanics and Design   3 30-46   2018年2月   [査読有り]
 本研究室で制作された油圧間欠動作プレスを用いた除雪圧密成形を実施した。従来の様々な他の研究では、研究者の実験範囲が異なるため、研究者によって実験結果が大きく異なることが分かっている。そこで、間欠動作の油圧プレスを用いて様々な断面形状の金型を用いて除雪の圧密成形試験を実施した。その結果、金型の断面形状および寸法比率によって、除雪圧密特性が大きく異なることが分かった。また、包括的に実験範囲を広くとった試験の結果、従来報告されている色々研究者の実験結果を包括的に再現する事ができた。そのため、研究者間の試験結果の比較では金型寸法を考慮しなければならい事が分かってきた。
 
4.Compression and Extrusion Processes for Snow Disposal using a Rectangular Cross-section Die Container
Minoru ISHIGURO, Shu-ichiro MATSUI, Miyu NAKAGAWA, Tomoki TAJIRI, Shin-ichiro KANEKO, Yotsumi YOSHII
Journal of Japan Society for Design Engineering   53(1) 69-84   2018年1月   [査読有り]
 長方形断面金除雪型を用いた圧密試験と押出成形試験を実施した。除雪圧密成形では4.0~5.0MPaと非常に高い軸方向成形圧力を必要とした。金型の断面形状によって大きく軸方向成形圧力が変化することが分かった。また、押出し成形パンチと接触している面の材料にクボミが観察された。これは、アルミニウム材料などの押出し成形にみられる急な塑性変形流動の差に起因されるものと、同等の現象であることを指摘した。続く押出し成形においても高い軸方向成形圧力が必要とされた。長方形断面の除雪圧密と押出成形は非常に困難であることが分かってきた。
 
3.Evaluation of Radial Pressure Generated at Cylindrical Pressure Vessel Wall during High Speed Compression Formation of Ice Pieces.
Minoru Ishiguro, Hiroki Hayashi, Shin-ichiro Kaneko, Yotsyumi Yoshii, Tomoki Tajiri, Sotomi Ishihara, Kei-ichi Masuyama, Naoki Sase
Journal of the Institute of Industrial Applications Engineers   5(3) 141-149   2017年7月  IF 1.255   [査読有り]
 野外および文献調査の結果として、100m当たり24万円の排雪費用がかかる事を示した。他研究者の事例をあげ、研究者間の実験条件の違いによって結果が大きく異なる事を示した。自然雪では0.5MPa程度で圧密される降雪も、人工的に短時間で圧密するには8MPaの成形圧力を必要として、圧力容器の側壁を厚くする必要があり、装置重量が7トン、大きさが4mを越える事を示した。長方形断面の金型でも容易に金型外壁が低サイクル破壊することを示した。この時の成形圧力は4.0MPaを越えたことを示した。有限要素法による圧力容器の弾性解析による応力とひずみの分布を調査した。また、従来の除雪圧密成形特性は成形体密度と軸方向成形圧力で表現されたいが、これを、平均垂直応力で圧密体密度を評価する事で線形関係が得られる事を示した。
 
2.Rapid continuous extrusion procedure for snow removal.
M. Ishiguro
Journal of Japan Society for Design Engineering.   50(12) 668-673   2015年12月   [査読有り]
 押出し成形を用いた円断面の除雪の押出しについて提案方法を示した。円断面形状の除雪圧密体が押出される時の押出し比を評価した。また、連続で除雪を押出せるプロセスを示した。可視化圧力容器が破壊したことを示し、固体力学の計算式より、圧力容器に加わったの周方向応力を評価した。高齢者除雪支援として、200~300%の除雪効率向上が可能であることを示した。
 
1.学生提案型教育による貯蔵除雪のコンパクト化
石黒農 高崎皓平 中田優一 毛利亮太 和田亘
高専教育   37 225-228   2014年3月   [査読有り]
 トラックの荷台で除雪を圧密する方法を材料力学の計算式で概算した結果を示した。曲げ試験を用い除雪材料の変形抵抗を評価した。除雪の圧密試験を行い除雪圧密特性を評価した。圧縮される材料の大きさによって圧密特性が著しく変化することを示した。それら一連の実験結果と高齢化除雪支援の背景をまとめた。2.0MPa程度の成形圧力で0.9g・㎝^-3程度の除雪圧密体を得る事ができた。
Research Map 研究者情報 Minoru ISHIGURO
Research Map 研究者情報 Minoru ISHIGURO